歯科矯正のQ&A

いつから治療を行うと良い?
「治したい」と思って来院した時が最も治療に適した時期です。
矯正治療を開始するにあたり、都合のいい時期があります。例えば、上下の永久歯が生えそろう時期は、顎顔面の発育時のピーク前に当たり、成長発育を利用しながら、矯正を行う必要がある患者さんや、口呼吸などの習慣が顎顔面の成長発育に悪影響を与えることが予想されるような患者さんにとって良い時期となります。
また、永久歯歯列が完成した頃も、顎顔面の成長がほぼ完成し、これから歯列を整えていくという観点から、治療を行ううえで良い時期と考えられます。この時期に治療を開始する場合と前述の成長発育前の治療開始時期との違いは、成長を利用する事が出来ないため、便宜的に抜歯しなければならない可能性が高くなります。
また、顎変形症が認められる場合は、外科的矯正治療を回避することは難しいため、永久前歯の萌出時期から定期的に矯正治療が必要かどうかの確認を行うことが重要となります。
しかし、矯正治療は子供をだけを対象とした治療ではなく、成人であっても、全身的、あるいは局所的な制約がなければ、治療を行うことが可能で、自分の口腔環境を改善し、よりよい補綴治療を行うことで自分の歯を残すことを目的とした歯科治療を受ける40歳以上の患者さんも増えてきています。
矯正治療には時間がかかるため、患者さん本人あるいは保護者さんの「歯並びを良くしたい」という強い気持ちすなわち「強い動機づけ」が必要であるため、最も治療に適した時期は、「治療を受けたい」「歯並びを良くしたい」と考えて来院された時となります。

虫歯の治療は歯科矯正治療の前にすべき?
虫歯の治療は歯科矯正治療を開始する前に行うべきです。また、虫歯を放置して矯正治療を行うことはできません。
歯科矯正中に、治療していない虫歯が進行してしまった場合、虫歯になった歯が低くなったり細くなったりしてしまうことで、反対側の歯や隣の歯が出てきてしまったり、傾いてしまったりする場合があります。また、歯科矯正治療 中に永久歯に虫歯が出来てしまった場合、矯正治療後に最終的な補綴物を予定しながら暫定的な治療を行います。
治療前に虫歯が認められた場合、虫歯治療を進めると同時にブラッシング指導も入念に行います。治療が始まると、口腔内に送致が装着されブラッシングがさらに困難となるため、まず、装置が入っていない状態でプラークの適切な除去方法について理解してもらい、実践できるようになってもらいます。また、装置装着後も、必要に応じて染め出しを行いながら、丁寧にブラッシング指導をします。このようにして獲得したブラッシング技術は装置を取り外した後も、口腔環境を一生管理していくという観点から非常に重要となっています。
歯周病を患っている患者さんは歯科矯正治療を受けることはできますか?
歯周支持組織が減少している場合であっても、適切にプラークが除去され、歯槽骨がある程度存在している場合、可能です。
成人が歯科矯正治療を受ける場合、歯周病に対する配慮は不可欠であり、ブラッシングを徹底して歯槽骨レベルを維持することは治療中も治療後も重要であります。歯周支持組織が減少している歯であっても、適切にプラークが除去され、歯肉の炎症がコントロールされた状態で、適切な、より小さな矯正力を作用されれば、さらなる進行を起こさず歯科矯正を行うことができます。また、頬側や唇側の歯槽骨の薄い患者さんは、頬(唇)側に歯を移動させた場合、歯肉がより薄くなるため、ブラッシング圧で歯肉退縮を起こしやすい状況になるため、注意が必要であります。
抜髄処置を受けて根管治療がなされた歯を動かすことはできますか?
抜髄処置を受けて根管治療がなされた歯は生活歯と同様に動かすことが出来ます。また、歯科矯正治療中に虫歯ができて抜髄処置が必要となった場合でも、歯科矯正治療を行いながら抜髄処置を行っても問題ありません。
歯科矯正治療を行ううえで、歯を動かす必要な要件は「歯根膜があること」です。そのため、過去に抜髄処置を受けて根管治がなされた歯に対しても問題なく動かす事が出来ます。また、治療前に虫歯が確認され、抜髄処置が必要な歯は歯科矯正治療前に処置をする必要があります。また、歯科矯正治療中にできた虫歯によって歯髄炎が生じた場合、投薬などで我慢するのではなく、抜髄などの必要な処置を行う必要があります。
歯冠に加えられた矯正力によって、一過性の歯髄反応が生じるため、歯科矯正治療開始直後は、歯に痛みや不快感が生じる可能性が高いですが、多くの場合は問題ありません。しかし、急激に根尖側が移動した結果、血管が断裂されて失活する場合や歯根尖が歯槽骨から突き出たような状態になった場合にも神経や血管が断裂され失活する場合があるため、下顎前歯部の歯槽骨が薄い場合は、注意深い検査が必要となります。
ホワイトニング矯正前にすべきですか?後にすべきですか?
歯科矯正治療後に行うべきです。
歯科矯正治療前にホワイトニングを行った場合、術中に歯面が汚れやすく、維持が困難であることや、色素などの除去が困難となります。また、装置の周囲は装置を接着するためのボンディング材などが着色することも多いです。装置が付いていた部分と付いていなかった部分の歯の色に差異が生じる可能性も少なくないため、動的な歯科矯正治療が終了し、保定を行っている際に行うことが望ましいです。また、歯科矯正治療を行う以前にホワイトニングの処置を受けていた場合、歯科矯正治療後に再度行なう計画を立てると良いと思います。
歯並びや口元がきれいになり、装置が撤去される喜びに加えて歯がより白くなることは大変好ましいため、矯正後の保定期間中のホワイトニングをお勧めします。
金属アレルギーがあるのですが、歯科矯正治療を受けることは可能でしょうか?
金属アレルギーを示す金属を特定し、その金属を含まない素材を使用して治療を行う必要があります。
歯科矯正治療で使う器具には金属を使用する場合が多く、金属アレルギーを発現する物質が材料に入っていた場合、口腔内に使用した材料を構成する金属が唾液などによって溶出し、体内のたんぱく質と結合することによって金属アレルギーが発現します。アレルギーを発現する金属について分かっている場合や既往がある場合、歯科矯正治療に使用する材料にその金属を含まないようにします。また、患者さん自身が金属アレルギーの有無が分からなく心配であった場合、担当の歯科医師にその旨をお伝えてください。皮膚科などへパッチテストを依頼し、結果が出た後に、治療計画を立てていきます。金属アレルギーの種類によっては大学病院を紹介し、歯科矯正治療を依頼する場合があります。
全身疾患を患っているのですが、歯科矯正治療を受けることはかのうですか?
全身疾患が医学的にコントロールされている場合にはほとんどの場合、問題ありません、しかし、場合によっては、歯科矯正治療を受ける事が出来ない場合もあります。
全身疾患を患っている場合、病態が急変する可能性を配慮して、短期的かつ効率的に咬合の改善や審美の観点からも改善が行えるように取り計らう必要があります。また、治療を計画する前段階で医科の主治医に連絡を取り合うことによって歯科矯正治療の可否について決定していきます。たとえば、ステロイドを長期的に投与されている場合、感染を起こしやすいため、矯正装置による歯周病の発現と悪化の配慮が必要です。また、糖尿病を患っている場合、矯正力によって歯周組織が損傷する可能性が高いため、矯正力の調整について注意深く行う必要があります。いかなる疾患に対して、現状では安定している場合であっても、医科の担当医と連絡を取り合った結果、歯科矯正治療を行う事が出来ない場合もあります。また、MRIをとる予定がある患者さんは、歯科矯正器具を装着したまま検査を受ける事が出来ない場合もあるため、担当の歯科医師、医師にご相談ください。
歯科矯正用のブランケットを付けたくないのですが、歯科矯正を行うことは可能ですか?
すべての症例に対して、舌側矯正やマウスピース矯正を使用できるとは断定できませんが、患者さんのご意見を尊重し、使用できるかどうか検討いたします。
仕事や職場の環境などで矯正装置を唇側に装置できない場合、舌側に矯正装置を付けて矯正を行う治療法や、マウスピースをオーダーメイドしていただき、定期的にマウスピースを調整して、治療を進める方法があります。また、マウスピース矯正の場合、患者さんの使用時間や使用方法によって治療の進行度合いが左右されるため、装置の適切な理解とご協力がより一層必要となります。装置についての詳しい説明につきましては、歯科矯正の種類をご覧ください。
(舌側矯正のリンク)
(マウスピース矯正のリンク)
矯正治療中に妊娠をしたのですが、治療を継続しても大丈夫ですか?
歯科矯正治療を継続していく上では問題ありませんが、起こり得る症状に配慮が必要となります。また、場合によっては治療を中断しなければならない場合もあります。
つわりの程度によっては歯ブラシを丁寧に行うことが困難になり、口腔内の環境が悪くなる場合や、ホルモンの影響によって歯肉炎をおこしやすい状況になる、間食を前と比べてよく食べるため、歯にプラークがつく可能性が高くなることなどがあります。また、妊娠が確認された場合、エックス線写真の撮影や、抜歯などの外科的処置は控えたほうが良いため、症例の進み具合によっては治療を中断しなければならない場合もあります。さらに、体調が悪い時には来院を控えてもらい、体調が良い時にのみ来院をした方が良いです。
来院間隔はどの程度が良いですか?
治療の段階によって異なります。
歯科矯正治療中には、歯を動かしている時期、乳歯から永久歯への交換を観察している時期、成長を観察している時期、保定を行っている時期があり、それぞれによって来院間隔は異なります。歯や顎の骨に矯正力をかけている動的矯正歯科治療の期間は、おおむね1か月に1度程度の来院で十分です。また、装置によっては2か月に1回程度でもよい場合もあります。永久歯への交換や成長を観察している場合は、3~4か月に1回程度の来院で大丈夫です。保定を行っている場合、きちんと装置を付け入るかどうかや後戻りなどが起こってないかを確認しなければならないため、初期は1か月に1回、次に2か月に1回、4か月に1回と段階的に間隔が広がります。また、それぞれの症例によって適切な来院間隔は異なるため、あくまで目安としてお考え下さい。
抜歯はしたくないのですが矯正治療を受けることはできますか?
受ける事が出来る場合と受ける事が出来ない場合があります
重度の叢生を伴う症例や口元の前突感の改善を求められた場合など、抜歯をして治療を行うことは非常に有効的な手段となります。また、抜歯をしない歯科矯正治療を希望した場合であっても、治療後に目的となるゴールに到達する事が出来ないと歯科医師が判断した場合には、患者さんの不利益となってしまうため治療を行うことはできません。
保定はどのくらいの期間が必要ですか?
およそ1年から2年程度です。期間の長さには個人差がありますのであくまで目安としてお考え下さい。
保定は綺麗にした歯並びが再びバラバラになることを防ぐことであり、歯並びを維持するためにも非常に重要であります。保定装置が壊れたり、外れたり、装着する事が出来なくなった場合、次回の来院を待たずして、来院する必要があります。また、歯周組織の状態が悪い場合や成人の歯科矯正治療後には、後戻りする可能性が高いと判断された場合、永久保定を行う必要がある場合もあるため、担当の歯科医師にご相談ください。
歯科矯正治療の動的矯正装置を付けている期間はどのくらいですか?
およそ半年から3年程度です。*期間の長さには個人差がありますのであくまで目安としてお考え下さい。
歯並びの状態、年齢、新陳代謝の個人差、治療の中断、患者さんの協力度合い、矯正装置の種類によって期間は左右されるため、予定されていた期間よりも長期間になってしまう場合もありますが、安全に歯科矯正治療を成功させるために必要であるためご理解お願いします。




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